本当の自分に一歩近づく道

【第4話】部活の雰囲気

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A高校の練習は想像以上にハイレベルだった。
僕の学年が入学する直前には、
体操部専用の体育館でリニューアルが行われ、
全国クラスで戦うA校体操部にかける学校の力の

入れ方も伝わってきた。

ちなみにA高校は、サッカー、野球、剣道、柔道、ボクシング、
吹奏楽・・・と、沢山のカテゴリで全国大会に頻繁に

名前が挙がってくるほどのいわゆるスポーツ校だった。

僕はそんな恵まれた環境で、体操を学ぶ事が出来た。
そんな高校にいる事が、それだけで嬉しかった。
圧倒的な実力の差はあっても

憧れだったHとは同級生で親しい友達になれた。

そして、内心こう思った。
「これで、中学の時に勝てなかったKを
超える事が出来る!中学の時の体操部の

皆にも自慢が出来る!」と。

日々の練習は本当に楽しかった。
しかし、一年生に限っては、
色々と決まり事があり、
いわゆる先輩のパシリだったり

遅刻したら文字通りの痛い目に合う(笑)

僕、結構やらかすほうだった。

なんども先輩からげんこつを食らった。

でも、それで終わりだった。
けじめをつけてはい!終わり!
気を付けろよ!

と、いう感じでさっぱりしていた。

げんこつを食らった事がない部員は

見たことも事もないし、

皆が通る道みたいなもので
先輩後輩も関わらず、仲間意識、絆なようなものが

生まれていた事は確かだ。

友人のHみたいに
体操が出来るからといって

特別扱いみたいなのもなかった。

陰湿ないじめや嫌がらせのようなものは一切なく、
僕としては頭はげんこつで痛いけど
心に傷を負うような事はなかった。
(決して暴力に賛同しているわけではありません。)

(仲間意識にげんこつは必要ない(笑))

当時の一般的なスポーツ校の部活といえば
上記のような先輩、後輩の関係はむしろ当たり前だったと思うし

練習も昔の軍隊のようなスパルタ教育が

主流だったような話があるが、

A校の体操部の練習内容に関しては

指導方法は少し違っていたように思う。

これは、当時の監督の指導方針に
よるものだが、僕にとっては
非常に学ぶべき事が多かったので

この事については後述したいと思う。

そんな環境で
全国レベルの技を練習している
Hをはじめ、他の体操部の仲間と一緒に練習する事が

本当に楽しかったし、毎日大きな刺激を受けていた。

出来る技も少しずつ増えてきて
正しいトレーニングと練習を積み重ねて行えば

成長する事は出来るという事を学んだ。

続く・・・
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