本当の自分に一歩近づく道

【第6話】劣等感でいっぱいだった私に火をつけてくれた存在

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体操は、まぐれで勝てるという事はほとんどない。
なぜなら、漫画みたいに、出来もしない技が
本番で突然出来るになるなんてありえないからだ。

そもそも自分の演技構成の満点(限界)と
いうものがある。
難易度の高い技を演技構成に入れていく事で
演技構成の満点は上がっていく。

(当時の採点基準で)
9点以上で戦うところに僕は頑張って
7点~7点後半台が満点の演技構成。
そんなレベルだった。

前述している通り、
他人と比べる事をずっと続けてきた
僕は、最初から勝てるわけのない
戦いをどのようなモチベーションで
やればいいのか分からなかった。

それでも、
部活をやめるという選択肢は考えないようにしていた。
どこかで「諦めたくない。せめてあの人には勝ちたい!」
そんな気持ちがあった。

それと、これは今、振り返ってからこそ分かる事だが
辞めた後に「あいつ体操部やめたらしいよ」
と噂話になるのも嫌だったからだと思う。

何故なら
体操部の中では劣等生の僕でも
体操部以外の日常の学生生活では、

普通の人には出来ないようなスゴ技を
軽々と出来て人間離れした
立派な「体操部員」だったからだ。

そういうステータスを捨てたくなかった
のかも知れない。

だから、同級生のHや、後輩達が、
チームに選ばれて
全国レベルの大きな舞台で戦う時も
「あれ?竜太はその大会出ないの?」
と言われるのが恥ずかしかった。

そんな具合に、ただ現状の中途半端な
ステータスを守る為に
なんとなく体操部を続けていた。

そんな時、当時のA高校体操部の名監督であった
S監督が僕にかけてくれた言葉は
そんな、僕の心に火をつけてくれた。
続く・・・
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