【第1話】バック転が出来るようになりたくて…
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僕は、学生の頃、
中・高の合計6年間、
器械体操部に所属していた。
今は、アテネオリンピックの団体戦の金メダルや、
内村航平選手の活躍もあって
日本中に体操競技が有名になったが
その当時は新体操と区別が付かない人が多かった。
なぜかというと、どこの学校でもあるような
メジャーな競技ではなかったから。
体操をちゃんとやろうとすると
専用の高価な器具やそれをセットしておく
専用の体育館が必要になるので
莫大な費用がかかるからだと思う。
でも僕が行った中学は普通に公立だったが
たまたま体操部があった。
今、考えると、これも先に繋げていく為のプロセスとして
必然だったのかと思う。
僕は迷わず体操部に入部した。
僕は一人っ子という事もあってなのか
チームプレイが苦手、そして球技には
とことん自信がなかった。
一方、マット運動や、マラソンなど
一人でやるものに関しては
まあまあ出来る方で、自信もあった。
でも体操部に入った本当の理由は
小学生の時、バク転ができる年下の
男の子がおり、それがあまりにも衝撃で
体育が取り柄だった僕の中には
嫉妬心が生まれた。
だから、俺もバク転をやってそいつみたいに
凄い!って言われたい!
そう思ったから。
入部後、チャランポランにやってた時期もあったが
なんだかんだ最後まで続けて最後の総体まで
やりきった。
流石に3年間やると
バク転どころか、思ってたより色々出来るようになった。
(むしろ体操競技でのバク転は、
技というよりも技の前の助走の役割にあたる基本中の基本)
当初の「バック転をして、凄い!と言われる」
と、いう目標はかなり早い段階で達成した。
そして、中学卒業。
しかし、高校でも
迷わず機械体操部に入部した。
むしろ、体操を続ける為に
わざわざ体操部がある高校を選んだ。
バック転も出来るようになった。
凄いとも言われた。
それでも、僕が高校でも体操を続けたのは
明確な理由があった。。。
続く・・・